【BL】最終回送まで…
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翌日は快晴。
雲一つない青々とした空が広がっていた。
春の匂いが鼻をくすぐる。
暖かい風がワイシャツをスルリとすり抜けていく。
自然と笑みが零れる。
僕の目覚めも調子良く、上機嫌でバス停に向かった。
早くバスが来ないかと、踊る胸を鞄を抱えて隠した。
僕の内側なんて誰にも見えないけど、見透かされるような気がして気が気じゃなかった。
ドクンドクンドクン。
鞄を叩く心臓。
ドクンドクン…ドクンドクン…バシーン!!!!!!!
「っっ!!!!!!!?????」
「よー!!!!!!優斗!!」
「ひやああああ!!!!!!!あああああ!!!!!!」
「二度手間か」
「うわあ!!真也…もうホントに…勘弁して」
背後から強く叩かれた背中は次第に痛みを伴った。
僕は驚きのあまり、盛大なる雄叫びを上げた。
「その叫びはなんだよ。お前はホント女々しいっていうか…」
「放っといてよ。それより何でバス?」
僕は背中をおじいさんのように摩りながら、真也を見た。
いつもなら自転車を飛ばして学校に行く真也が朝早くにバス停に居るなんて珍しい事だった。