何度でも
歩いていると前田がまた
勝手に質問をしてくる
『どんな人がタイプですかー?』
俺は足を止めて
前田の近くに行く
前田の頬が赤く染まっていく
『どんなんだと思う?』
『え…』
『あんたみたいにうるさくない人』
クラスが凍っていく
『前田だっけ? うるさいんだよ 黙れ』
俺は冷たい目で前田をみて
静かに自分の席に座る
隣は空席
俺はそれにホッとした
だが
この空席が運命の席だったんだ。
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