何度でも


俺は駅を出て
学校に向って歩いていた
やっと桜の木が満開になっていた

パシャ

俺は桜の花一枚や全体を写真にとる

桜が昔から大好きだった
なんだか
一瞬しか咲かないのに
その一瞬に人を感動させられる
それがすごくてしょうがないんだ

俺とはまったく違う感じがして

自動販売機でブラックコーヒーを
飲みつつ桜をみる

『綺麗だなぁ。』


実際のところ
制服の男がコーヒー片手に
こんな時間に桜を見てるなんて
おかしいけどね(笑)

『やべ。間に合わない』

俺は昼休みの終わりのチャイムの音と
一緒に教室に入った



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