平凡な男子高校生の非凡な恋。
高2 1学期
朝起きてご飯を食べ、学校に行ってぼーっと授業を受けて、友達と少し話したらすぐに帰宅する。
そんな毎日を過ごしていたら、いつのまにか一年が経っていたらしい。
今僕は これまたぼーっと校長の話を聞いている。
始業式の最中だ。
校長は「君たちには輝かしい未来が待っている」なんて僕らを鼓舞するけど、僕には輝かしい未来なんて見えない。
きっとこのままぼーっと過ごしてぼーっと歳をとって、いつかポックリと死ぬんだろう。
そこにはきっと、ドラマチックなこともロマンスも無いだろう。
16年とちょっと生きているけど、そんな経験をしたのはこの世に生まれた瞬間だけだと思う。