空の上の上

残るのは

“おばあちゃんの笑顔”

それだけ。


もっと話したかった。

もっと甘えたかった。

もっともっと…


―おばあちゃん…。


涙は枯れてくれない。

次から次へ
どんどん溢れる。


―おばあちゃん…おばあちゃん…


お母さんが背中をさすってくれた。

とてもあたたくなった。


わたしは弱い。

とても無力。


途端に悔しくなった。


―ババが死んじゃった時は、慰めてくれよ。


いつか、お父さんが言ってた。


―男なのに泣くのー?ダッサー!

―泣いて悪いか!頼むぞ。

―背中スリスリしてあげる!


こんな会話をした。

なのに、わたしがされてる。


わたしは…


…無力だ。


< 3 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop