おんりー☆らう゛


ピンポーン…ピンポーン…




…誰だろう…お父さんの女かな…

もう…どうでもいいや…






奈々はほとんど放心状態になっていた。

体中が痛む。傷の処置をする元気もなかった―――――




~~~~~~~~~~~~~



「あ゛ー…誰だぁ?ひぃーっく…キャバ嬢のミヨちゃんかなぁー?」




父がフラフラな足取りで、階段を降りて玄関へ向かう。




「はーい…ひっく…ミヨちゃんー?」





ガチャ…


父がドアを開けると…息切れした聖が立っていた。




「あ゛ぁ??誰だ?」

「は…初めまして。池谷 聖といいます。…奈々さんはいらっしゃいますか?」

「お前か…奈々の男わぁ…」




父はジロジロと聖を見る。




「はぃ…あのっ…奈々さんに会わせてください!」

「帰れ!!!誰がお前みたいなチャラチャラした不良の男に会わせるかぁ!!!ひっく…」

「…こんな格好で来てすいません…でも俺、どうしても会いたいんです!!!会わせてください!」



「うるせぇ!!!お前もどーせ奈々で遊んでるだけだろぉがぁ…前のなんとかっつう男みてぇになぁ…ひぃっく…」

「俺は遊びなんかじゃありません!!!本気で奈々さんを…奈々を愛してます!!!」

「嘘つけぇ…ひぃっく……そーか…金か?金が目当てか?」

「…は?!」


< 115 / 206 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop