おんりー☆らう゛



聖は中の光景を見て、驚いた。


奈々は男にキスされている


奈々が泣きながら、必死に抵抗している相手は…慚だ

しかも奈々は服を破られている…





「てん…めぇ!!!」




聖は慚の元へ走り、奈々から慚を離し、慚を思いっきり蹴った。




「こお…きっ…」

「んだよ…もう帰ってきやがったのか?いいとこだったのによ」



そう言ってニヤッと笑う慚。




「黙れ!!てめぇ…それ以上口開くんじゃねぇ!!!!!」




聖は思いっきり慚を殴り、慚はその衝撃で壁に体を打ち付ける。


そして小さく笑いながら、目を細めながら聖を見る。





「なんだよ…せっかく別れさしてやったのに」

「てめぇのせいで…てめぇの…」

「…俺のせい?」




慚が挑発的な表情を見せる。




「とぼけんなよ?俺はてめぇにカマかけただけだ。それに乗ったのはてめぇの方だろーが…」

「・・・・・・・・・」

「そんなすぐに、他の奴に騙されるような男だったとは思わなかったよ」




そう言って嘲笑う慚と、悔しそうに拳を震わせる聖。




「そんな男んとこに、奈々がいんのはもったいねぇぜ…」

「あ゛ぁ?!」




慚が奈々を見つめ、なだめるように話しかける。




「奈々…お前もあれで、こいつのこと恨んでんだろ?」

「・・・」

「こんな最低な男のとこにいるより、俺んとここいよ…可愛がってやるぜぇ?」


「てめぇ…なにをぬかしやがッ――「最低なのは聖じゃない!!!慚だよッ・・・」




聖の声を遮って、奈々が慚に向かって叫ぶ。

聖は奈々を振り返り、慚の顔からは、笑みが消える。




「…あ゛ぁ?」



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