おんりー☆らう゛
「よし!じゃー明日からちゃんと授業にでるんだよ?」
…って、あたし、教師みたい(笑)
聖は、バッ!と上半身を起こして、手をつきながらこっちを見る。
「はぁ!?なんでだよ!…ぜってぇでねぇ」
「ダメ!!ちゃんとでなさい!!!」
聖は、ゔっ…と顔をしかめて、少しだけ睨んでくる。
でもそれは、さっき先生たちにしていたようなものではなくて…
なんだかそれが、彼がちょっとあたしに心を開いてくれた証のような気がして、少し嬉しかった。
「わかった?」
「――…わかったよ」
めんどくさそうに答える聖の隣で、奈々はクスッと笑う。
「よし!!!あと…話してくれてありがと!」
「…なにを」
「あんたのこと!…ちょっとでも自分のこと知ってくれてる人がいたら安心できるでしょ?!だから、なんでも私に言ってね!!!」
「なんでだよ…」
なっ…なんでって言われても…
あたしにだって、わかんないよ
…ただ
「なんかほっとけないのよ。あんたのこと」
「は・・・?」
奈々の言葉を聞いて、呆気を取られたような顔で、奈々を見る男。
それに気づかず、奈々はひょいっと立ち上がり、振り返る。
「いい?わかった?あたしがなんでも聞くからね!あたしはあんたを見捨てないよ!」
「お……おお。」
「じゃー教室行くね!真美達が待ってるし♪バイバイ!」
タッタッタッ…
そう言って、笑顔で手を振って奈々は屋上を出ていった。
1人残された屋上で、聖は笑った。
「…マジ変な奴」