おんりー☆らう゛
――――――――教室
「ただいまー!」
奈々の姿を見て真美が走ってくる。
「奈々!どこ行ってたの?!授業サボって!!!」
「ごめんごめん!あいつとさ、ちょっと話してたの♪」
「ええっ?!」
あいつといえば1人しか考えられず、真美は頭を両手で抱えた。
あいつって…池谷 聖!!?
それしかいないよね…
え!!?なんで!!?
「まーこの話は置いといてさ♪龍雅は?」
「え…あ…先帰ったよ…約束があるんだって…」
「そっか!じゃー帰ろっか!」
「ちょ、ちょっとー!ちゃんと話してよー!」
呆気に取られたままの真美を置いて歩き出す奈々を、焦って追いかける。
奈々は1人、清々しい思いでいた。