おんりー☆らう゛
だいぶ屋台の列の終わりのほうまで走ってきた。
ちくしょーっ…
いねぇし!
どこ行ったんだよ!
そして屋台の最後の方にあったかき氷屋の人に尋ねる。
「おい!おっさん!ピンクの浴衣来たこんぐらいの女の子通んなかったか!?」
「あぁ〜見た気がする…」
「どこだッ!?」
「ここ抜けてどっか行った・・・」
そう言って、おじさんはもう屋台の列がない暗闇の先を指差す。
あいつ…こんなとこまで来てたのかっ!
「サンキュ!おっさん!」
聖は、少し息を整えてから、もう一度走り出し、奈々の姿を探した。