おんりー☆らう゛
「ひ…裕毅…//」
今のシーンを見られたことで、少し顔を赤らめる奈々。
裕毅は、ニヤッと笑いながら、こっちに近づいてきた。
「あれれぇ?お邪魔でしたかー?」
そう言いながら、首を傾げる裕毅の顔。
絶対確信犯じゃんっ!!(笑)
聖がため息をついて、不機嫌そうに振り返る。
「てめぇ…わざとだろ」
「はッwバレたぁ?」
裕毅は、邪魔できたことが嬉しそうに、舌を出して後頭部をペチッと叩き、笑顔を見せる。
聖は、裕毅を睨んで、もう一度ため息をついた。
ちくしょー…
せっかくのムードを邪魔しやがって…
聖がブツブツ言っているところに、美奈が走って現れた。
「ひーろーきー!!」
「お!美奈ぁ!作戦成功ーw」
「何が作戦よー!あたしのこと置いてってぇー!」
浴衣で裾があまり広がらないため、小走りで走ってきて、はあはあ息を切らす美奈。
裕毅は、あ。と苦笑いして、美奈に向き直る。
「わ…わりぃ」
「うわーこいつ最悪ー」
そう言って、裕毅を指差して笑う聖。
奈々は、そんな聖を見てムッとする。
「聖も人のこと言えないじゃぁーん」
奈々に言われ、は?と声を出しながら、聖もムッとして言い返す。
「だぁーからッ!さっきのはお前だろ!!」
「聖だっておちょくるからぁ!」
聖は、うっ…と言葉を詰まらせる。
たしかに、おちょくり出したのは俺だけどっ…
「頑張って追い払ってたのにッ!あーあ!あん時ついてっておごってもらえばよかったぁ!」
奈々の言葉に、聖は目を見開く。
ああっ!?
こいつは何をっ……
「何言ってんだ!!バカか!!」
「あー!またバカって言ったぁ!」
奈々が聖をキッ!と睨み、聖も奈々を睨み返す。