おんりー☆らう゛
――――聖side――――
高校生になっても…中学の頃と変わりないと思ってた。
―――ガッシャーン!!!
あーあ。
またやっちまった。
俺はイラつくとすぐ暴力。
結構名も通ってるみたいで、誰1人文句はいわねぇ。
近づこうとさぇしねぇ。
先公も中学ん頃と同じだ。
完全に俺を見放してる。
ま、どーってことねーけどよ。
いつも通り先公殴ったら…変な女が出てきた。
「ちょっとあんた!!!」
浦安 奈々とかいう女。
今まで、こうなった俺に口出した女はこいつが初めてだった。
小学校以来、女となんてろくに話したこともなかった。
なのにこいつは、俺を屋上から教室まで引っ張っていった。
意味わかんねぇ…
教室で先公にウザイ奴と言われ…まぁいつもと変わらねぇけど。
言い返そうとしたら…こいつが先公に反抗した。
…びびった。
こんなに真剣に考えてくれる奴なんて今までいなかった。
その後、屋上に戻ってもあいつは着いてきた。
なんか…嬉しかった。
こいつなら…信じてもいいかと思った。
こいつだけに、俺のことを話した。
そしたら、許せないだってよ…
…なんで俺のためにそこまで思ってくれんだ?
あいつ、謎
でも…なぜか俺は…
あいつのことが気になった。
今まで誰も近づかなかったこの俺に…唯一近づいてきたあいつ。
俺を見捨てないって言ってくれたあいつ…。
あいつなら…俺…信じられるかもしれねぇ。