おんりー☆らう゛
「だぁ〜!も〜!!!」
また頭をぐわ〜っとかきむしる。
裕毅と美奈が、やれやれ、と顔を見合わせる。
「どっか行っちまったぜ〜?」
「知るかッ!!!」
聖は、ドカッと階段に座り込む。
そして、腕を組んで、2人から顔を背けてしまった。
「あ〜ぁ。どっちもふてくされちったよ。どーする?」
「ほっといたら仲直りするでしょ。行こ?」
美奈が歩き出すので、裕毅は美奈と聖を交互に見て、美奈の方へと歩き出す。
後ろ向きに歩きながら、聖に声をかける。
「ちゃんと仲直りしろよ〜」
「うっせぇ!!!」
聖の怒鳴り声を聞いて、裕毅も肩を落とし、美奈と共に去っていく。
…なんだよ奈々の奴!
チラッと奈々の去った方を見るが、奈々の姿はない。
…知るか知るか!!
俺には関係ねぇしっ!!
聖は横に首をブンブンふる。
…でもマジで男と行ったりしてねぇだろーなぁ…
でも…ありえるよなぁ〜………
聖はしばらく考える。
「だぁー!!!くそッ!」
聖は立ち上がって、奈々の去った方へ歩き出した。