おんりー☆らう゛
「あッ…さっきの…!」
そう。
さきほど奈々に絡んできて、聖を見て逃げ出した男たちだった。
「さッ…さっきはすいませんでしたッ!!!」
ガバッと頭を下げてくる男に、奈々は両手を前に出して首を横に振った。
「ううん…こっちこそバカバカ言いまくってごめんね」
「池谷…は…?」
男達がオドオドと、辺りを見まわす。
よっぽど、聖が怖いんだね(苦笑)
「…喧嘩しちゃってさっ」
奈々がひきつった笑顔を見せると、男たちは顔を見合わせた。
そして、申し訳なさそうに、奈々の様子を伺うように声をかける。
「お…俺らのせいっすか?」
「違うよぉー!いろいろあってぇ…」
奈々が目を反らしながら頬っぺたを指でかく。
男たちはまた顔を見合わせて、アイコンタクトをし合った後、もう一度、奈々に向き直る。
「そーっすか…」
「じゃ…俺らはこれで…」
ペコッと頭を下げて立ち去ろうとする3人。
さっきとは大違いの扱いだ。
「――――ねぇ!待って!」