おんりー☆らう゛
その頃奈々は、見つけた小さなおでん屋さんの椅子に座っている。
そして、机の上に腕を乗せて肘を曲げ、その腕の上に顔を乗せて、コップを眺めていた。
「ねぇッ?こーきひどくなぁーぃ?」
その奈々の話し相手は、さっき奈々に強引に連れてこられた男たち3人組だ。
「え…あぁ…」
「つーか…酒飲んで大丈夫…?」
奈々は自分でお酒を頼んで、少し飲んでいた。
水割りの薄いお酒を、まだ少ししか飲んでいないのだが、もう目がとろんとしていて、顔も赤くなっている。
「だーいじょーぶッ!」
「池谷も…心配してっかもよ?」
男の言葉に、奈々はピタッと動きを止めて、口を尖らせた。
「こーきなんかぁ…心配なんかしてくんないもーん」
「いや…でもよぉ…」
「やっぱ彼女のことは…」
男たちが気をきかして声をかけてみるものの、奈々はぶんぶん首を振って、おでんの乗ったお皿を男たちに差し出す。
「あぁー!もぉ!いいからッ!皆も食べなってぇーw」
「いや…俺らは…」
♪〜♪〜
その時、奈々の携帯が鳴った。
「んー…?誰ぇー?」
奈々はノロノロと携帯を取り出し、ゆっくりと通話ボタンを押す。
ピッ…