おんりー☆らう゛
「もしも…「奈々ッ!!!」
奈々の言葉をさえぎって聖が叫んだ。
奈々は携帯を耳に当てたまま、首をぐぅーんと傾げる。
「…誰ですかぁ?」
「は!?俺だよ俺!!!」
「俺俺詐欺…」
「ちげぇよ!!!聖だよ!」
今の奈々は、すぐに頭が回らないため、少し考える。
俺…俺……こーき……聖…
はっ!と、奈々は気づいた。
「うぇッ…こーき…」
「お前どこ行ってんだよッ!!!」
聖の大きな声に顔をしかめて、「へ?」と言いながらもう一度、携帯を耳に当てる奈々。
「勝手にどっか行くし…探してもどこにもいねぇし!!」
「ほらぁー心配してんじゃん」
男たちも、携帯から聞こえてくる聖の声を聞いて、口を挟む。
奈々はムッとして、男たちを睨む。
「してないよー。怒ってるだけじゃん」
聖にも、男たちの声がうっすら聞こえたようだ。
しかも、奈々が1人で話しているわけがない。
だれか…いる。
「…誰だ?横にいんの」
「友らちだよぉー!」
…滑舌回ってねーし。
…つーかさっき聞こえた声のトーンからして…