おんりー☆らう゛
「はぁッ?関係ねぇだと?」
目を細めながら、顔をしかめる聖。
奈々は負けじと、ズイッと聖の前に一歩出る。
「ちょっと男の子といただけですぐ怒るしッ!すぐ説教するしッ!あたしのこと心配もしてくんないしッ!」
「はぁ!?心配したから電話して探しに来て今こーしてお前に怒ってんだろッ!?」
「嘘つきッ!怒ってばっかでなんの愛情も見えないよッ!!!」
「なッ…」
奈々は真っ直ぐに聖を睨みながら言いきった。
さすがの聖も、目を見開いて一瞬固まった。
「どーでもいーんでしょ!?あたしのことなんかッ!ほっといてよッ!」
奈々は、クルッと勢いよく聖に背を向けて、ズンズン歩き出す。
呆気に取られていた聖は、ハッ!と気を取り戻して、一歩前に出る。
「―――ッ待てよ奈々ッ!」
「来ないでッ!!!」
「!!!」
奈々の力強い声に、一度ピタッと聖が足を止める。
奈々が背を向けたまま、聖に向かって言い放つ。
「怒ってばっかで…わからずやの聖なんか大ッ嫌い!!!」
「―――――ッ!!!」
聖は、目を見開き、言葉を失った。
だいっ…きらい…?
だいっきらいだと?
何を言い出すかと思えばあいつッ―――!!
「あたし…家には帰んないから!!!」
聖の方へは一切振り返らず、そう言って奈々は再び歩き出す。
「―――待てよ!じゃーどこ行くんだよッ!」
「そんなのあたしの勝手でしょッ!」
ダッ――――――――
そうして、奈々はその場から走り出した。
「おい!!!奈々ッ!」