おんりー☆らう゛
奈々が智に弾丸トークをする一方で、その様子を遠くの席から見ながら魁斗が笑う。
「奈々すごいことなってんじゃん(笑)」
「笑い事じゃないってぇ…」
美奈は、我が子が不良化した母親の気持ちが、今ならわかるよ…と言いながら机に突っ伏して、頭を悩ませている。
裕毅も、魁斗と一緒に奈々を見ながら苦笑い混じりで呟く。
「あれじゃーギャルだなぁ」
聖は、黙ったまま。
奈々の方からも、目を反らしている。
「あんなんなるんじゃ…相当だな」
チラッと聖を見ながら、魁斗が呟く。
美奈は顔を上げて、真面目な顔で奈々の方を見る。
「うん…。奈々は軽い気持ちであんなことする子じゃないもん…」
「そーだよなぁ。ぜってぇ髪は染めねぇって言ってたし。悪に見られるからーって。スカートも折りすぎたら聖に怒られるからーって。」
そう言いながら、裕毅も聖を見る。
聖は未だに、黙ったままで、顔は不機嫌そうだ。
美奈も聖を見て、はあ〜とため息を漏らす。
「どーしたもんかねぇ〜」
頬杖をつきながら、美奈はまた、頭を悩ませた。