おんりー☆らう゛
奈々は、学校の体育館倉庫へと連れてこられていた。
どうやら相手は、この学校の年上らしい。
「一体なんなんですか?!」
「ここ2、3日さぁー。池谷おとなしーじゃん?」
「俺らさぁー散々あいつにボコられたことあるんだよねー」
「だからさー。あいつがおとなしいうちに…仕返ししようと思って♪」
「仲良くしてる君に悪さしてやろーと思ってさ♪」
男たちが口々に言いながら、ニヤッと笑う。
はっ!?
何言ってんの!?
この人たちっ…
奈々は腕を押さえられながら、男たちに言い放つ。
「聖はそんなことしない!!絶対しないよ!!!」
「おー庇うの?優しいねぇ。でも…あいつは昔っからそんなんばっかやってんのよ?」
「嘘だ…!あんたらバカじゃないの?!」
絶対、こいつらが言ってることは嘘だ!!
聖は、そんな奴じゃないっ!!
奈々の一言は、男たちを余計にキレさせてしまった。
「こいつ…!!!」
「おい。口ふさいで手足しばりつけろ。」
「な…!や…やめてよ!!!」
「やめなぁーい♪」
男たちは奈々の手を倉庫にあったハチマキで縛り、ガムテープを口に貼り付けた。
や、やばいっ…
こーゆーの、ドラマとかで見たことあるっ…
もしかして…あたし今、大ピンチ!!?
「ん―ん―!!!(離して!!!)」
「覚悟しろよ―?」
男たちが笑う。
奈々は目に涙を浮かべながら、ギュッと目を閉じた。
やだっ…誰か助けてっ…
――――バァンッ!!!
そこで、誰かがドアを蹴って入ってきた。
「おい!!!」
「あー?誰だぁ―?」
だっ…だれっ??
誰か…来てくれたの??
「そいつ、離せよ」
そこに立っていたのは、息を切らした聖だった――――――