おんりー☆らう゛
聖は、ゆっくり奈々を地面に座らせた。
「…大丈夫か?」
「―――っ。ひっく…」
ダメだっ…
今さら恐怖がっ…
せっかく助けてくれたのに…
涙が止まんないっ…
「な…泣くなよ!!!今外してやっから!!!」
ビリッ…
ハチマキとガムテープを剥がした瞬間、奈々は聖に抱きついた。
「怖かったよぉっ…」
「…大丈夫だったか?」
聖は、そっ…と奈々の頭を撫でてくれた。
聖が優しい…私のこと助けに来てくれた…聖の女じゃないのに…。
なぜか、そう思ってしまった奈々は、スッ…と聖から離れた。
「ありがとっ…」
「……………」
聖は黙って、下を向いている。
「聖?」
「…ごめんな。」