おんりー☆らう゛

奈々たちのクラスは1年B組。
3階建て校舎の1階。


奈々は、憧れの高校生活をすっごく楽しみにしていたため、ずっと笑顔で歩いていた。



…しかし、奈々は1つ気になっていた。





「ねぇ。あたし達のクラスにいるヤバイ奴って誰のことなの?」




それを聞いた龍雅と真美が驚いた表情で、ガバッと奈々を見た。




「え?!お前知らないのかよ!!!」

「ここらへんでは超有名だよ!?」




超有名なの?

…知らないんだけど。


てか、何で有名?
有名人?

でも危険なんでしょ?
危険人物?


…あーわけわかんない。



奈々が首を傾げていると、奈々達のクラスの方から、すごい音が聞こえた。




―――ガッッシャーン!!!




「「!!?」」



なっ…なになになに!!?

今のすっごい音!!



3人がびっくりして音の方向を見ると、1人の生徒と、駆けつけた数人の先生が視界に入った。


足下には、さっきの衝撃で割れた窓ガラスが散らばっている。




「なにやってるんだ!!!やめなさい!」



先生が近づこうとすると、鉄パイプを持った男は、ギロッと先生たちを睨み、鉄パイプでガンッと地面を叩いた。


先生たちも、ビクッと体を震わせる。




「うっせぇなあ!!俺に指図すんじゃねぇ!!!」





その光景を見て、奈々が眉間にしわを寄せて声をあげる。


は?
先生にどんな口のききかたしてんの!?

てか、ガラス割ったの、あいつ!?


てかてか…何で鉄パイプ持って学校来てんの!!?





「何?!なんなの?!あいつ!」


「お前マジ知らねぇのかよ!!!」

「奈々!!ほんとに知らないの?!あの人すっごく不良で喧嘩強くってヤバイ人なんだよ!」


不良…?


龍雅と真美の話を聞いて、首を傾げながらもう一度、男の方を見る。


顔は結構イケメンだけど…


……ってぇ!!
いやいやいや!!

そこ関係ないしっ!!!



そーじゃなくて!!


なんか…あの人…
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