おんりー☆らう゛
その頃奈々は、人気のない階段で、携帯を手に立っていた。
「電話しないと…ヤバイよね…」
震える手で、通話ボタンを押す。
プルルルル…
「もしもし」
「…あたしです」
電話の向こうから聞こえてきたのは、忘れもしない、冷たい声。
「おー…奈々か。ちゃんと電話してきたんだ。」
「だって…しないと殺されるでしょ?」
「わかってんじゃねーの(笑)今日○×公園に来い。1人で来いよ。逃げたら…お前も…お前のダチも容赦しねぇ…」
「……はい…」
そしてすぐに、電話が切れた。
あたしが行かないと……皆が…
そこへ、聖が走ってきた。
「奈々!!!」
「―――っ…聖…」
その後ろから、他の4人も走ってくる。
「奈々!行っちゃダメ!!!」
真美が奈々の手を握るが、奈々は首を振る。
「ダメだよ…行かなきゃ…じゃないと…」
皆が…やられちゃう…
「おい!奈々!なんでその元彼のこと俺に話さなかったんだよ!!1人で抱え込むなって言っただろ!!!」
聖が、奈々に向かって怒っている。
うん、仕方ないよ。
聖は心配してくれてるんだ…
でも……