おんりー☆らう゛
「はぁッ…はぁッ…」
奈々が走って公園にたどり着いた頃には、すでにあの男がいた。
男は奈々を見るなり、ニタァっと笑った。
「遅せぇんだよッ」
バキッ
奈々が殴られて地面に倒れこむ。
「い…った……ごめんなさい…」
「俺が呼んだらすぐ来いっていつも言ってんだろ!」
慚という男は、奈々を怒鳴り付けて、倒れた奈々の体を蹴る。
ゴスッ
「―――っ…でも…これでも走ってきて…」
「口答えすんじゃねぇ!!」
バキィッ!!!
さらに奈々の顔を殴る。
奈々の頬はアザができ、口からは血が流れる。
「痛い…ごめんなさい…」
「くぅ〜wやっぱお前殴んの超快感♪」
奈々は俯いたまま、必死で涙をこらえた。
怖い…でも…逃げちゃダメだ。
逃げちゃダメだ。逃げちゃ…
「てかお前さぁ〜。」
慚が奈々の髪の毛を引っ張って、上を向かせる。
「卒業のときのあれで俺と縁切れたとでも思ってんの?逃がすわけねぇーだろ〜???」
そう言って、不敵に笑う慚。
奈々は、顔を青ざめる。
「そん…な…」
「ぜってぇ逃がさねぇぞ…オラ!」
また、奈々を蹴る。
ゴスッ
「う……助け…て…」
「誰も来ねぇよっバーカ」
バキッ
ケラケラ笑いながらまた殴り、慚が奈々の胸倉を掴む。
「さぁ〜て…今日はどんなことしてやろっかなぁ〜♪」
奈々の顔を覗き込んで、また奈々を蹴り、奈々は地面に倒れる。
「―――――っ…」
今までの恐怖がよみがえる。
嫌だっ…怖い……
誰か助けて…
聖ッッ―――――