おんりー☆らう゛
「あ゛?!お前…!」
そこにいたのは、裕毅だった。
「今は…逃げた奴のことより…奈々んとこ行ってやれよ。」
「…!!!そーだ…奈々!!!」
はっと我に返って、奈々の傍に座り込み、奈々の体を抱える。
奈々は、弱々しい声で答える。
「こ…うき」
「―――っ…奈々…こんなケガさしちまって………ごめんな…っ」
聖の目から涙が零れ落ちる…。
「なん…で泣いてん…のよ…」
奈々が小さく笑う。
聖は歯を食いしばる。
「俺ッ…絶対何があっても…お前を守るって言ってたのによ…こんな目にあわしちまって…俺…っ―――」
「泣かないで…」
奈々は聖の頬に手を伸ばす。
「助けに来てくれて…ありがと…」
「奈々…っ…」
聖は奈々を強く抱きしめた。
「こーき…」
「奈々…ごめんな…もー離れねぇ…。ずっと…お前のそばにいる…」
「………」
奈々は目を閉じて、喋らない。
「…奈々?…おい!奈々!!!」
そこへ、真美と美奈が走ってくる。
「救急車来たよ!!!」
「早く奈々を!!!」
「ああ!」