おんりー☆らう゛


「何あいつ…」




その背中を見ながら呟く奈々に、真美と龍雅が駆け寄った。




「奈々!!」

「大丈夫だったか?!おまえ無茶しすぎなんだよ!」


「だってさー…」





なんでみんな、止めようともしないの?

だって鉄パイプだよ!?
ガラス割って、先生殴ってんだよ!?


なのに皆、自分は関わりたくないです、みたいな顔しちゃってさ…



なんとかしようって、思わないわけ?




奈々が納得いかないまま教室に入ると、クラスの皆が一斉に集まってきた。






「ねぇ!!あなた、すごいね!!!あの池谷くんに注意するなんて!!!」

「あんなのできねぇよな〜!」


「池谷くんってかっこいいし喧嘩も強いけど怖くて近づけないもんね…」

「尊敬しちゃった!!!名前教えて!!!」





急に口々に喋りかけられて、奈々は苦笑いを返しながら、クラスメイトに名前を告げた。


一気にクラスには打ち解けられたが……奈々は男が気になって仕方がなかった。




なぜか一気に人気者…。

あいつってそんなにすごい奴なの…?


なんか…あいつ、すごく寂しそうな顔してた…。



なんか…やっぱ、ほんとほっとけない!
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