おんりー☆らう゛
真美は、1つ深呼吸をして、奈々と美奈を見つめた。
「落ちついて…聞いてね?」
「?うん…」
「一体どうしたの???」
「………」
急に真美の目に涙が込み上げる。
「真美?!」
「ど…どーしたの!?」
「あたしッ………ひっく…」
2人が真美の傍に座って、背中を擦ったりする。
そして、声を押し殺すように泣きながら、真美がまた口を開いた。
「引っ越さなきゃいけないのっ…」
衝撃的言葉に、一瞬場が硬直した。
美奈も奈々も、一瞬固まって、苦笑いを浮かべる。
「え?」
「何言ってるの…?」
「あたしッ…引っ越さなきゃいけないのっ…」
「…嘘でしょ?」
「冗談やめて…」
「ほんとのことなのッ…!!!」
言葉を遮って、真美が声をあげる。
奈々と美奈は、頭がついていかない。
「アメリカに…引っ越すことになったの…」
「ア…メリカ…?」
「な…んで?」
「お父さんの転勤で…あたしもついて行かなくちゃいけないの…もう日本には戻って来れないって…」
急に現実味が襲ってきて、2人の声も震える。
「う…うそでしょ?」
「そんなぁッ…」
そして、2人も泣き出した。