おんりー☆らう゛


「ごめん…ごめんね…なかなか言い出せなくてっ…」

「やだよ…行かないでよ真美!!」

「やだぁっ…」




2人が真美にすがりつく。

真美も必死で涙を拭っている。




「このこと…まだ誰にも言ってないの…」

「龍雅には…?」

「…言ってない…。」

「なんでッ…」

「言えるわけないじゃんッ…!まず…親友の2人に言ってからって思って…」




龍雅にまで言ってないなんて…

ずっと…1人で悩んできたの…?





「真美のバカっ!なんでもっと早く言ってくれなかったのよっ…」

「ごめんっ…だって…毎日楽しくて…離れるって考えたら嫌で…言い出せなくてっ…」

「ありえないよー!!やだー!!」




奈々が大きめの声を出したとき、真美が奈々の手を掴む。




「待って奈々…皆に聞こえちゃう……」

「…いつ行くの?」




美奈が問いかけると、真美は言いにくそうに小さな声で言った。




「…明日」


「「明日っ!!!?」」




真美は黙って、コクりと頷く。




…引っ越しちゃうのは辛いし嫌だけど…決まったことなら、もう何も言えない…

真美が決めたことなのに、これ以上なにか言ったら真美が辛いだけだ。


きっとそれは、美奈もわかってる…



でも…それなら…


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