おんりー☆らう゛
新幹線の中で、奈々は用心深くキョロキョロと辺りを見渡す。
「ねぇ…事故起こらない?怖い人乗ってない?」
「大丈夫だって!」
「お前心配性だなぁ~」
奈々のびびり具合を見て、聖と裕毅が呆れたように笑う。
「怖い奴なんて…」
そう言って美奈が顔を上げた時…
「―――ッ!奈々!これ被って!!!」
「ふぇッ???」
美奈は奈々に帽子を被らせた。
「2人共下向いてて!!!」
今度は裕毅と聖に声をかける。
美奈は焦ったような表情をしている。
「は??」
「一体なにが…」
「いーから!!!」
3人が下を向く。
奈々は帽子を被ってじっとしている。
その4人の隣を誰かが通った。