おんりー☆らう゛

――――屋上




「ハァ…ハァ…あいつ一体どこに……」




屋上に出て息を切らしていると、どこからか怒ったような声が聞こえた。




「うっせぇな!!誰だよ!!!」




びっっ…くりした…


奈々がその声の主を探すと…寝そべっていた彼が、そこにいた。




「いた!!!」




男は、眠りを妨げた主を見て、また目を見開き、舌打ちをして顔を背けた。




…は!?

なにその態度っ!!
腹立つんですけどっ(゚д゚)


その態度にムッとして、奈々は男を覗き込むように立った。




「探したんだから!」

「…なんでお前が俺を探すんだよ」




奈々の影が顔にかかっているが、男は顔を背けたまま。


むき〜!!なにこいつ!




「だって入学式からずっといなかったじゃん!」

「かったりぃんだよ」

「てかお腹空かないの?!もうお昼だよ?ここで何してんの?」




質問攻めの奈々に対し、めんどくさそうに答え続ける男。




「別にどーでもいいだろ…どっかいけよ」

「どうでもよくない!!!」




奈々が声を張り上げた。

その声の大きさで、やっと男が、奈々を見上げる。




「あんた…結構暴力やってるらしいじゃん。なんでそんなことすんの?」

「…どうだっていいだろうが!!!てめぇに関係ねぇ!」




起き上がって、奈々に怒鳴りつける男。




「なッ…!!!」




なにこいつ!

今、怒鳴った!?


別に怖くないけど…女の子に怒鳴るか!?ふつ〜!!
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