おんりー☆らう゛
思いがけない聖の言葉に奈々は驚いた。
「何言ってるの聖…」
「…答えてよ」
「あたしを…疑ってるの?」
「いや…別にそーゆーわけじゃ…」
「じゃーなんでそんなこと言うのッ?!」
奈々は目に涙をためて、聖のほうを振り返った。
聖は奈々を見て、言葉を詰まらせる。
「あたし、聖しか好きじゃないよっ?慚とは…ちゃんと切れたから…聖と一緒にいるんだよ?前にも切れてるって言ったじゃん…なのに…信じてくれないの…?」
奈々は声を震わせながら言った。
「いや…奈々…」
「ひどいよ聖っ…あたしのこと信じてくれないなんて…疑うなんて…ひどいよっ!!!」
―――バンッッ!!!
奈々は泣きながら叫んで部屋を飛び出した。
「―――奈々ッ!!!」
聖は追いかけて廊下に出たが、奈々の姿はなかった…。
「ちくしょー…違うんだよ…奈々…」
ちょっと不安になっただけなんだ…疑ったわけじゃねぇんだ…
騒ぎに気づいて、裕毅達が顔を出す。
「うっせぇな…なにしてんだよ」
「裕毅…」
「あれ?奈々は?」
「………」
聖は2人に今のことを話した。
「は!?お前そんなこと言ったのか?!」
「疑ったわけじゃねぇんだ!!!ただ…ちょっと不安になって…」
「…奈々はそんな中途半端なことしないよ…。心から聖が好きだよ?聖一筋だよ…」
美奈の言葉を聞いて、聖は言葉を詰まらせる。
裕毅は大きなため息をついた。
「んで…奈々はどこ行ったんだ」
「わかんねぇ…」
「はあ!?こんな夜道に1人で行かせたのか!?近くに…あいつもいるかもしんねぇんだぞ!?」
「!!!!!」
「は…早く探さなきゃ…!!!」
「待て!探すよりまず携帯に電話してみろ!!!」