おんりー☆らう゛
その頃。
「バカバカ…聖のバカっ…」
奈々は泣きながら、ホテルの近くの公園に来ていた。
「はぁ…」
奈々はため息をつきながら、ベンチに座った。
…そこへ…慚が現れた。
「あれぇー?奈々じゃねーか…」
「!!!慚…」
「なにしてんだよ(笑)あいつは…いねーのか?」
慚は聖の姿を探して、辺りを見まわす。
奈々は戸惑いながら返事をする。
「え…う…うん…」
「なんだよ。あいつと別れて俺と寄り戻す?」
慚が笑いながら奈々に言うが、奈々はバッと顔をあげて否定する。
「え…やだよ…!!!あたしは聖しか…やだ…」
「…おまえ、最近生意気だなぁ…」
和也が奈々に近寄って一発殴る。
奈々は殴られた頬を押さえて、痛みをこらえる。
「あん時あいつに殴られたパンチ…痛かったんだぜぇー?」
そう言って笑いながら、もう一発殴る。
「いッ…たぁ…」
「へっ…おい。なんか飲み物買ってこいよ。…逃げたら殺すぞ」
「は…はぃ…」
奈々はビクッと体を震わせ、立ちあがった。
「おっと…カバンは置いていけ。戻ってくるんだしいーだろ?」
「はぃ…」
奈々は財布だけ持って、和也の隣にカバンを置いて走っていった。
「はっ…マジで置いていきやがんの。ばっかな奴(笑)」
慚が奈々のカバンの中から携帯を取り出す。
そして、ニヤ…と笑い…
プルルルル…
慚は奈々の携帯から電話をかけた。