おんりー☆らう゛

「奈々っっ!!!」

「………」




美奈が声をあげ、聖は無言で奈々に近寄る。





「…聖…」

「…どこ行ってたんだ?」

「えと…近くの公園…」

「…小田切といたんだろ?」

「え…なんで知って…」





奈々が顔を上げると、聖は奈々の頬のアザに気がついた。


聖はそのアザに触れる。





「…あいつにやられたのか…?」

「あ…これは…で…電柱でぶつけちゃって…」

「嘘つくな。あきらかに殴られた後じゃねぇか…」

「………」




奈々は黙ってしまう。

聖は、苛立ちを覚えてしまった。




「なんで嘘ばっかつくんだよ!!俺は…お前の彼氏じゃねぇのか?!なんで正直に本当のこと言わねぇんだよ!!」





聖は奈々に怒鳴った。

奈々は俯いたまま、何も言えなかった。


心配をかけたくないから…なにも言えなかった。


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