ちっぽけな世界の片隅で。
「へ?」
「ズボン下げすぎ。パンツ見えるよ」
制服だけれど、学校にいるときより、さらにズボンの位置が低い。
電灯の薄明かりに照らされて光っているベルトは、前に教室で見たのとは、ちがうものだった。
「きゃー!どこ見てんのよ、三橋ぃ~っ」
「・・・びっくりるすほどキモい」
「ははっ、てか、女子がパンツとかデカい声で言うなー。PMと言え」
「・・・何よそれ」
「パンツ見えるよ、の略語」
「・・・心からセンスを疑うわ」
「はは、信じろよ!」
大きな声で田岡が笑うから、あきれると同時におもしろくなって、もうどうでもいいか、という気がしてきた。
四人で花火。最悪の結果であろうテスト。わたしのショウライ。もう、どうにでもなれ。