ちっぽけな世界の片隅で。


ひとが、ひとを、殴る。殴られる。

動きを封じられる。

制服を脱がしにかかられる。


ひどい、ひどいことが、目の前で、数メートル先で起こっているのに。

わたしをなによりも、打ちのめしたのは、その、どれでもなかった。


サイテイだ。こんなときにすら、働いたのは、正義感じゃなく、好奇心。

わたしは、勝手に、ひとつの結論を、見つけだしていたんだ。



気づいてしまった。

わかってしまった。













ジュウエンムイチ、が。




田岡が好きなのは、





菜落ミノリ、だ。














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