ダサい恋人
「秘事間、ちょっと話さねぇか?」
「俺も、秘事間と話がしてぇ。」
男子共が千歳の机を囲んで話掛けてくる。
来るな。
「秘事間って彼氏いるの?」
やめろ。
「俺、秘事間みたいな奴が好みなんだよね。」
触るな
「俺……秘事間だったら付き合ってもいいよ。」
ブチッ……
もう我慢出来ねぇ……
付き合ってもいい?
………ざけんなよ。
ガタッ
「千歳、行くぞ。」
俺は立ち上がって、千歳の手を掴んだ。
もう裏の顔でも何でもいい。
千歳には指一本たりとも触れさせねぇ。