ダサい恋人



「秘事間、ちょっと話さねぇか?」


「俺も、秘事間と話がしてぇ。」



男子共が千歳の机を囲んで話掛けてくる。



来るな。



「秘事間って彼氏いるの?」



やめろ。



「俺、秘事間みたいな奴が好みなんだよね。」



触るな


「俺……秘事間だったら付き合ってもいいよ。」


ブチッ……



もう我慢出来ねぇ……



付き合ってもいい?


………ざけんなよ。


ガタッ


「千歳、行くぞ。」


俺は立ち上がって、千歳の手を掴んだ。


もう裏の顔でも何でもいい。





千歳には指一本たりとも触れさせねぇ。




< 122 / 444 >

この作品をシェア

pagetop