ダサい恋人
俺は、熱を抱えている千歳なんか気にせずに夢中で歩いている。
「かつみ……?」
「………」
「どこ行くの?」
「………保健室。」
廊下で歩いているダサ男と美少女。
雲泥の差だ……。
保健室が見えると、急いでドアに手をかけた。
ガラッ
保健室は空室。
先生はいないみたいだ。
「ベッド……横になって…。」
「う、うん……。」
体がだるいのかうまく動かないらしい。
俺は千歳を抱き抱え、そっと、体をベッドに乗せた。