ダサい恋人


顔が真っ赤な千歳は眉間にシワが寄っている。


辛いんだな。



「大丈夫か?」


「ぅん……。」


……大丈夫じゃねぇな。


俺は冷蔵庫にあった冷えピタを取り出し、千歳を額に貼った。


「……………ん……」


千歳から甘い息が出る


「今日。なんでメガネ忘れた?」


「……熱がで…てたみたいで……メガネ掛けるのも……忘れちゃって……、ごめん」

一生懸命に説明をする千歳。



はぁぁ……俺…やっぱり昨日送った方が良かったじゃねぇか。



「千歳、ごめんな……。」

ホントに後悔。


「……何、が?」


「昨日送ってやれなくて。」



じゃなかったらこんなことにはならなかったのに……


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