ダサい恋人



「まぁ…お兄さんの頼みだし、今日は2人共帰りなさい。今日はあたしから先生に特別に言っといてあげるから。」


片目を閉じてピースサインを向ける先生が、一瞬女神に見えた。


「は、はい。ありがとうございます。」



俺は授業中の静かな廊下へ千歳を抱き抱えて出ていった。


「チャリは悪いけどニケツで良いよな?」


「うん………」


朝……ちょっとトラブルあったけど、

まぁ大丈夫だろ…。


俺は自分のマフラーを千歳に巻いて、チャリに乗せた。


「大丈夫か?力入る?」


「ぅん。がんばる」


と俺の背中にしがみつく千歳…


ヤバいって……!!


だけど冷静な態度を持って。

「んじゃ、行くぞ。」





< 132 / 444 >

この作品をシェア

pagetop