ダサい恋人
「まぁ…お兄さんの頼みだし、今日は2人共帰りなさい。今日はあたしから先生に特別に言っといてあげるから。」
片目を閉じてピースサインを向ける先生が、一瞬女神に見えた。
「は、はい。ありがとうございます。」
俺は授業中の静かな廊下へ千歳を抱き抱えて出ていった。
「チャリは悪いけどニケツで良いよな?」
「うん………」
朝……ちょっとトラブルあったけど、
まぁ大丈夫だろ…。
俺は自分のマフラーを千歳に巻いて、チャリに乗せた。
「大丈夫か?力入る?」
「ぅん。がんばる」
と俺の背中にしがみつく千歳…
ヤバいって……!!
だけど冷静な態度を持って。
「んじゃ、行くぞ。」