ダサい恋人


あまり食欲がないあたしは全て食べれなかったけれど、勝美が「ちょっとでいいから」と言ってくれた。


「………ごちそうさまでした。」



「はい。お粗末様。薬飲んで。ちょっと休め。」


と言って薬を渡してくれた。


休めって…さっきまで散々にしてたのあんたでしょ。

あたしは渡してくれた薬を飲んだ。


うぅ……苦い……。

でもやっと寝れる…。



あたしはダルい体を動かし、布団の中に入った。



そして、わずか三秒で眠りについた…。












「―――とせ、千歳!」


「…ん…うるさい…」

頭に響く…。


目を開けるとそこにはいるはずがない兄さんがいた。

寝込んでる病人を叩き起こすって、どういう神経してんのよ。



「あれ……勝美は………。」


思い体を起こして辺りを見回すけれど、勝美がいない。


「かっちゃんは帰った。バイトがあるとか何とかって。」


ふーん……。


バイトかぁ……。


ってもうそんな時間なの?



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