ダサい恋人
晴れた空をずーっと見ていると、見覚えのあるマンションが目に入った。
それは勝美の家
……来ちゃったよ。
今更ながら胸がドクドク鳴る。
昨日は…いろんな事が何度もあって夢のようだった。
……でも、今媚びる女とどうしようもない男で出来てる地球にあたしはいる。
本当なんだ。と実感する。
マンションの中に入って、エレベーターの24と書いてあるボタンを押す。
上にあがるにつれてあたしの胸の鼓動も高鳴る。
ポーン……
24階に到着…。
後はインターホンを鳴らすだけ。
勝美とお兄さんがいるであろうこのドアに立っているあたし。
指が震える…。
勇気を出せっ!あたし!
あたしは意を決して人差し指をインターホンに向けた。