ダサい恋人
あたしが悲しくて俯いていると「はぁ……」と大きなため息を勝美がついた。
そしてふわりと抱き締められた。
「あのな?この間までどっちも嫌いだったんだぞ?なのにカレカノになったんだよ。俺達は変わった奴等だろ?周りに惑わされるような俺達じゃねぇって。」
「少しは自信持ってくれよ。」と言われてしまった。
自信……。
信じて良いのかな?
「メガネ外しても…あたしの傍にいてくれる?」
「ん。」
「他の女の子の所に行かない?」
「あぁ。」
「約束してくれる?」
「約束する。」
「じゃあキスして…。」
「あぁ…って……は?」
不意討ちの言葉に仰天している。
でもすぐに微笑んであたしに優しいキスをしてくれた。