ダサい恋人



三島は勝美に近づいてにっこりと笑った。



「転校生だよね。俺は生徒会長の三野です。よろしく。」


と手を差し出したのだが…

「三島、俺だ。三野、何度も言わせるな。」



といつもよる低い声で三島に勝美が投げ掛けた。


で、出た…。

勝美の裏側……。



「ほ、本当なのか…。」


「なんで嘘なんかつかなきゃいけねぇんだよ。馬鹿か、よくそれで会長なんかやっていけるな。」


…………。


勝美……めっちゃ健在。


三島は言うまでもなく、勝美の顔一点のみを不思議に凝視している。



「千歳、行くぞ。」


「あ、うん。」


勝美はあたしを引っ張り、三島を無視して教室に入った……


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