ダサい恋人
きゃああああああ!!!
女子の歓声が教室内に隙間なく響く。
もちろん、勝美を見て。
勝美は面倒だ…。と密かに呟いて、自分の席に座った。
その行動にクラスはパニック状態。
「えっ?そこ三野の席じゃん!」
「てかイケメンすぎる!!」
「ヤバイんだけどっ!!」
あたしは女子の群れを通ってやっとの思いで自分の席に着いた。
目の前の席の立花南があたしの方に振り返った。
「三野君?」
あたしの隣の勝美を指差して質問してきた。
「あ、……そ…だね。うん。三野勝美です。」
何故かあたしが紹介してしまった…。