ダサい恋人
「ねぇ三野くーん♪」
さっきから勝美の周りには、女子、女子、女子。
こちらからはもう勝美の顔なんて見えない。
だが絶対に不機嫌になっているのだろう……。
「ねぇ、秘事間さん。」
目の前の立花南が突然話しかけてきた。
「……何?」
「ちょっと話さない?」
立花南は立ち上がってあたしの腕を引っ張った。
「屋上で大丈夫?」
「はぁ…。」
曖昧な返事をしているあたしに立花南はにっこり笑った。
「大丈夫だよ。呼び出しじゃないから。」
と言って 行こ。と引っ張って行った。
あたし…勝美置いて行っちゃったけど、大丈夫だよね。