ダサい恋人



「ねぇ三野くーん♪」


さっきから勝美の周りには、女子、女子、女子。


こちらからはもう勝美の顔なんて見えない。


だが絶対に不機嫌になっているのだろう……。


「ねぇ、秘事間さん。」


目の前の立花南が突然話しかけてきた。


「……何?」


「ちょっと話さない?」


立花南は立ち上がってあたしの腕を引っ張った。


「屋上で大丈夫?」


「はぁ…。」


曖昧な返事をしているあたしに立花南はにっこり笑った。


「大丈夫だよ。呼び出しじゃないから。」


と言って 行こ。と引っ張って行った。



あたし…勝美置いて行っちゃったけど、大丈夫だよね。




< 174 / 444 >

この作品をシェア

pagetop