ダサい恋人


「じゃあ今からあたし達は南と千歳だよ」


と差し出された手。


あたしは何のためらいもなくその手を握り返した。



「よろしくね。千歳。」


「よろしく…………みなみ。」



名前を呼ぶ時ちょっと緊張した…

数少ない中で…あたしは高校生活初の女友達ができた。


「……で。聞きたいんだけど。」



と……み、南が真顔になった。



「あの隠れ美男の三野君は彼氏なの?」


彼氏………まだ慣れない響き……



「まぁ……そうだね。うん。彼氏。」



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