ダサい恋人
「大丈夫。俺達もう行くから。あとは2人で仲良くな。」
俺は千歳の腕を掴み、旧図書室へ向かった。
「良かったね。2人共。」
「まぁ…な。」
俺は自分たちの方が良かったと感じる。
しばらくキス止まりで我慢しねぇといけねぇと思っていた。
俺は千歳を大切にしたいから、焦らす事もしていなかった。
だけど…拍子抜けをしてしまった。
まさか、千歳があんな事を言うとは……。
しかも…嬉しいって…。
千歳に触れる度に胸がドクドク言ってどうしようもなかった。
柄にもなく、緊張が体に走っていた。