ダサい恋人
あの日の翌日、
朝、教室から入ると真紀ちゃんが泣いていた。
「どうしたの??」
慰めているある1人の友達に聞いてみた。
「真紀ちゃんと祐希君、別れちゃったんだって。」
自分でも、目が見開いた気がした。
まさかあたしのせいで…?
不安が一気に募ってあたしに押し掛ける。
「なんか祐希君が他の子が好きみたいだったんだって。」
………何も言えなかった。
どう接したらいいか。
真紀ちゃんを直視できない自分がいた。
全てあたしのせい。
こんな友達まで傷付けてしまうのだったら、あたしは…
身を隠せば良いんだ。
あたしが犠牲になれば、こんな事にはならないはず。
こんな考えから今に至る。
秘事間千歳は。
ダサい秘事間として生きるんだ。