ダサい恋人



「千歳。」

「ん…?」

「手繋ご。」



と言って差し出された大きな手にあたしは自分の手を重ねた。


「あったかいね。」


「うん。あったけぇ。……あ。桜。」



えっ?


上を見上げると、綺麗に咲き誇る桜が舞い降りていた。


「もうすぐ春だな。」


ということは、3年になる。


「あたし…大学行けるかな?」


「大丈夫だろ。お前頭良いんだから。」


だと…良いんだけど…。
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