ダサい恋人



「ったく…なんで先行ったんだよ。」


「ご、ごめん。あたし…絶対に離れると思ったから…。」



もう…ショックで結果を聞くのが嫌だったから…。

朝からテンション低いって嫌でしょ。


「まぁ…結果オーライだけど…クラスが離れても先行くのはありえねぇだろ。」


ま、まぁ……そうなんだけど。








「てめぇら…ここどこかわかってんのか?」


頭上から声がした。


勝美が振り向いた時にあたしも少し見えた。



メガネを掛けているけど…

ま、まさか……


「ずいぶん大胆に公開するんだな。」


ニヤリと笑っているけど…目が笑っていない…


「佐伯尚…」


だった…。



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