ダサい恋人



シャツの中に勝美の手がそっと入った。


「かつ……」


「お仕置きだから。」



訴えようとするけれど、勝美は意地悪そうに笑う。


体を触られる度にピクッとはね上がってしまう。



「やぁ………」


不意に声が出てしまうあたし…


く、悔しい……。



体中が熱い…。


でも、あたしがその熱を冷ます事ができるはずもなく、勝美にされるがまま…


あたしは体に力が入らない。


嫌でも勝美に体を預るようにもたれてしまう。


勝美は優しくあたしを抱き締める。



「なぁ。」

耳元に勝美の息が掛かる。


「はっ………な、何…?」

「キス…―――されたくねぇの?」


上目遣いの勝美は女の子よりも可愛くて、あたしは心臓爆発寸前。



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